琴宮荘
始まりの日
「こんにちはー。今日からお世話になる蒼井ですけれどもー」
私は小説家を目指す18歳の乙女、蒼井美波(アオイミナミ)。
先月高校を卒業して、今日からはここ[琴宮荘]で一人暮らしをすることになった。
琴宮荘の管理人さんに会うために地図を頼りに駅から歩いてきたのだが……。
駅から徒歩五分のところに、山がある。
そう、駅のすぐ近くに山。
もともと都会に住んでいた私には、驚くべき光景だった。
山の麓には、琴宮荘という表札が掛けられた小屋があった。
「琴宮荘って、ここだよね……。どうみてもアパートじゃなくて小屋なんだけど。普通に家族で住んでそうな感じだな……」
そんなことを考えながら扉の前できょろきょろしていると、すっと扉が開いて、同い年くらいの男の子が顔を出した。
「はじめまして。琴宮荘の管理人、宮辺柳彦(ミヤベナギヒコ)です。蒼井さんですよね?どうぞお入りください」
「あ、はい。ありがとうございます」
この子が管理人だということにかなり驚いたけど、とりあえずおじゃますることにした。
私は小説家を目指す18歳の乙女、蒼井美波(アオイミナミ)。
先月高校を卒業して、今日からはここ[琴宮荘]で一人暮らしをすることになった。
琴宮荘の管理人さんに会うために地図を頼りに駅から歩いてきたのだが……。
駅から徒歩五分のところに、山がある。
そう、駅のすぐ近くに山。
もともと都会に住んでいた私には、驚くべき光景だった。
山の麓には、琴宮荘という表札が掛けられた小屋があった。
「琴宮荘って、ここだよね……。どうみてもアパートじゃなくて小屋なんだけど。普通に家族で住んでそうな感じだな……」
そんなことを考えながら扉の前できょろきょろしていると、すっと扉が開いて、同い年くらいの男の子が顔を出した。
「はじめまして。琴宮荘の管理人、宮辺柳彦(ミヤベナギヒコ)です。蒼井さんですよね?どうぞお入りください」
「あ、はい。ありがとうございます」
この子が管理人だということにかなり驚いたけど、とりあえずおじゃますることにした。