唇に想いを乗せて【完】
思わず自分の気持ちを、唇にのせて…。
伝えてしまった。
あなたが驚いた顔をした。
「…なにしてんの?」
まぁ、そうなるよね…。
「ごめん…」
言うしかない…。
言わなきゃ!
「知らないと思うけど、ずっと…」
目をあわせて言った。
「好きだった…」
「え…」
驚いた表情をしていた。
けれどすぐにその表情は曇った…。
「ごめん…」
「知ってる…。知ってるよ
」
だって好きな人の好きな人ぐらいわかるよ。
私は知ってるよ。
あなたの好きな人が私の親友だってことを…。