また会える日まで。
あたしにはおばあちゃんがいたけど、おばあちゃんも年だし、公園で一緒に走り回ったりテーマパークで遊んだりはできなかった。
勿論、家族との思い出が少ないのは悲しい。
けどあたしは今までに寂しくて泣いたことは二回しかなかった。
それは、泣きそうになった時に必ず笑わせてくれる人2人がいたから。
1人はヒロくん。
たまたま家が近くて、誕生日も近くて生まれる病院も一緒で、昔から家族ぐるみで仲が良かった。
そしてもう1人は。
原田蓮。
家を出て行ったお母さんの親友の息子。
蓮もまた片親で、母親と暮らしていた。
蓮の親子は、あたしの両親が離婚してもずっと変わらず優しくしてくれたし、よく泊まりに行ったりもした。