SHE IS MINE(2014年七夕短編)
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あまりの疲れにわたしは制服から着替えることなくそのままベッドにダイブしてしまった。
“星司お兄ちゃん”と知り合ってから身体の疲れが半端じゃない。
9割は心労だけどね。
普段疲れを感じることなんてまずないのに。
恐るべし、“星司お兄ちゃん”。
そろそろ宇宙人認定したいくらいだ。
「“星司お兄ちゃん”かあ…」
星司お兄ちゃん。
星司お兄ちゃん。
せ…。
あっ!
「確か机の奥に…」
勉強机の奥に、“宝箱”が眠っている。
小さい頃に宝物やガラクタを詰め込んだ宝箱。
確かこの中にあったかもしれない。
ガサゴソと小さな宝箱を漁ると少し黄ばんだ白い封筒が出てきた。
「やっぱり」
封筒を開けて中身を確認すると、紙切れとビニールのゴミのようなものが入っていた。