SHE IS MINE(2014年七夕短編)

年の割に若く見られがちな顔のあまりスーツがなじんでいないお姉ちゃんは、社会人２年目の24歳。


お姉ちゃんなら制服を着てわたしの隣を歩いていても、全然イケルと思う。


…そんなこと言ったらお姉ちゃんに怒られると思うけど。


一通りの準備を済ませ、通学カバンのお気に入りのリュックに昨日の封筒を突っ込んで食卓へ向かう。


「お母さん、昔うちの近所に“星司”って子いたっけ？」


わたしは寝ぼけ眼を擦りながら母親に訪ねた。


「ああ、星司くんね！！　この前近くで会ったわよ。すっかり男前になっちゃって～」


わたしみたいに思い出すのに時間を要することなく星司お兄ちゃんの話をする母。


「何年か前にこっちに戻ってきたみたいで、今はＲ大に通ってるんだっけ？」


今度はお姉ちゃん。


な、なんでそんなに詳しく知ってんのさ。