SHE IS MINE(2014年七夕短編)
「わかった? 僕が穂高星司だって」
「…はい、一応」
わたしがそう言ったのが嬉しかったのか、ニコニコする星司お兄ちゃん。
美青年の頭のつくりはどうやら単純らしい。
笑顔も美しいよ…。
「星司? なにやってんの?」
突然知らない声が飛んできた。
だ、誰…?
“大学生活エンジョイしてます♪”と言いたげ顔をした絵にかいたようなチャラ男。
うわあ、大学って怖い…。
「んあ、ワタルか」
「誰だれ? その子。紹介してよぉ~」
しゃべり方までチャラい。
「幼なじみの織賀ちゃんだよ」
幼なじみ…?
全然なじんでないよね。
まあ、いいか。
「…高城織賀デス」
星司お兄ちゃんに紹介されたので一応、ね。