SHE IS MINE(2014年七夕短編)
「俺、そのにおい好きだなァー」
な、なんか。
純一にそんなこと言われると照れるよ。
調子狂っちゃう…。
純一はいい友達で、決してそーゆー対象ではないと思う! きっと。
でも、意識しちゃう…。
「で、織賀は何が欲しいの?」
ひとりでアレコレ考えていると、純一のマヌケな声が飛んできた。
「だから言ったジャン、アイスでいいって」
「えーっ! 俺甘いの苦手だもん!」
純一は目を見開いてアイスを拒絶するような態度をとった。
「だってわたし、バイトしてるし今特に欲しいものないし…」
「…しゃーない。アイス食おう。そのかわり、食いながら考えるからな」
「うん!」
さすが純一、わかっているじゃない!