SHE IS MINE(2014年七夕短編)
「抹茶とバニラとソーダで!」
営業スマイルを浮かべるお姉さんに、わたしは外用の笑顔でいた。
「えっ、お前トリプルかよっ!?」
わたしの注文に文句をつけ出した純一。
「だって…」
だって、誕生日だもん。
普段はお金と体重が気になって食べられないもん。
シュンとした顔で訴えると、「わーったよ!」と言ってわたしの頭をクシャクシャとした。
ちょっと、キュンってした。
…ちょっとだけね!!
「甘いー! おいしいー! 幸せー!」
やっぱここのアイスは最高だね!
いくらでも食べられるよ!
「嬉しそうだな」
「そりゃそうだよ! おいしいんだもん。こんなにおいしいのに食べられないとか純一もったいないよ」
「…じゃあ、一口ちょーだいよ」
「へ?」