SHE IS MINE(2014年七夕短編)


女性向けのお店にいるってことも忘れたように店中を歩きまわる純一。


純一がわたしより楽しそうに見えるのは気のせいだよね…。


しばらくうろうろすると純一がいきなり足を止めたから、わたしは鼻を純一の背中にぶつけてしまった。


「イテテ…」


何でわたしは誕生日に純一に振り回されているんだろうか…。


今日って本当に7月7日?


今すぐカレンダーを確認したいのですが。


「織賀、これは?」


こっちに振り返った純一に見せられたのは、ヘアピン。


星のモチーフが付いていて、惹かれない理由がなかった。


「か、かわいい…!」


素直にかわいいと思った。


「はい、決定ー! ということで、これね」


そして純一はわたしの返事も聞かずにヘアピンを買ってしまった。


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