SHE IS MINE(2014年七夕短編)
気にならずにはいられないよね。
あれは「触って!」「僕を見て!」って言ってるようなものでしょ。
星司お兄ちゃんに悪いなあ…。
でもやっぱそれ以上に気になる!
罪悪感と好奇心を天秤にかけてみると、好奇心の圧倒的勝利。
他人のものを勝手に触るという罪悪感を抱きつつわたしは好奇心に掻き立てられて、そのビニール袋に手を伸ばした。
すると…、ビニール袋とその中に入っていたものが一気に床に落ちてしまった。
フローリングの床に叩きつけられたそれはガシャーンと音をたてた。
そしてわたしは、ビニール袋の中身を見てとても驚いた。
「織賀ちゃんっ!? なんか今スゴい音がしたけど大丈夫!?」
慌てて戻ってきたらしい星司お兄ちゃんに声をかけられてわたしはやっと我にかえった。