SHE IS MINE(2014年七夕短編)
「…ん。“高校生”?」
わたし、自分の年齢言ったっけ?
しかもわたしは老け顔なのか、久しぶりに会った親戚に年齢を上に間違えられるのはしょっちゅう。
ショップ店員のお姉さんに『大学生ですかぁ~?』と言われるのもよくある。
「キミ、どう見ても高校生でしょ」
「は、はぁ」
まあいいや。年のことは。
実際高校生だし。
「礼なんていらないから、僕のこと覚えておいてよ」
こんな美しい顔の男性、言われなくても覚えますよ。忘れられませんよ。
もしかして、新手のナンパ!?
「だから、ナンパじゃないから」
「………」
もう、どうやって反応したらいいかわかりません、わたし。
「ということで、覚えておいてね。きっとまたどこかで会うだろうから。じゃあね“オリガちゃん”」