SHE IS MINE(2014年七夕短編)


美青年は颯爽と去った行った。


彼が残した香りは、予想を裏切らずいいにおいがした。


そして、どこか懐かしさを感じさせるものだった。


「…何でわたしの名前知ってるの?」


ここまで来ると色々怖すぎる。


あの、人間離れした容姿を思うと、やはり宇宙人か何かの能力者だろうか…。


その後、引き続き買い物する気も起こらずコンビニで毎月買っているファッション誌を入手して家に帰った。


「はぁ…」


部屋に入るなり、着替えも忘れて盛大やため息と共にベッドに雪崩れ込んだ。


なんか疲れが一気にドッときたな。


何だったんだろう、あの美青年は。


不思議すぎて疑う気すら失せちゃうよね、うん。


美青年の顔を思い出しながら、さっき買ったファッション誌をパラパラとめくった。


あー、みんなタイトスカートだ。


ボタニカルだっけ、みんな同じだわ。


正直言って、みんな同じ格好をしていてつまらない。


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