Shining Moon&Star's 完結
グラグラと肩を揺さぶられ、目を覚ます。


「着いた」


そう言い、あたしの手を引き、バスを降りる。


あたしの荷物と自分の荷物を手に、星夜は特に詳しい事を話さず、歩き出す。


あたしはここが何処かと、キョロキョロと辺りを見渡す。


でも、見覚えはない。


本当、ここ、、、何処なわけ?


「そんなに気になる?」


そんなあたしに、星夜が聞く。


「まぁ。急に、連れて来られたわけだし」

「嫌、だった?」

「違う!」


そういう、わけじゃない。


あたしは誤解して欲しくなくて、慌てて否定する。


「どうしても、、、雫月と、来たかったんだ」


そう言う星夜に、あたしはそれ以上、、、


何も聞かなかった。

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