君花
ある日、ようやくつぼみが開き、花が咲いた。
その花は、隣の大きな花よりもずっと美しく、ずっと鮮やかで、そしてずっとキレイだった。



ねえ・・・私も・・・花が咲いたよ!!
ねえ・・・誰か・・・キレイと言って・・・・?



花はずっとそう訴え続けた。



だけど誰も花のことを「キレイ」と言ってくれなかった。






私はキレイじゃ・・・ないんだ・・・・・。




そう思いながら花は枯れていった。


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