新撰組 『時が変わろうとも』
次の日
まただ、また視線を感じる
今回は二人?人数が増えてる
「神埼、どうかしたか?」
隣にいる斎藤さんはきっと気づいてる。いや、気づかない訳がない
「 いえ、何でもありません」
いつの間にか二人の視線は消えていた。
ドンッ!
「きゃっ!」
「うぉ!」
ぼーとしていたせいか、前からきた人に気づかなかった
「す、すみません!」
「いや、俺がよそ見してたから。怪我はしてませんか?」
「だ、大丈夫です!っっ!」
女の人が立ち上がろうとしたが、どうやら足を捻ったらしい
「乗ってください。家まで送ります」
「え、いいです!大丈夫です!」
「いえ、俺がよそ見してたから」
そう言って女の人をゆっくり立ち上がらせる
「斎藤さん、家まで送ってくるので先に帰っててください。できれば土方さんに言っといてもらえますか?」
「承知した」
「じゃあ行きましょうか」
「ありがとうございます」
この時俺達をにやりと見ていた奴がいるとは、気づかなかった。