新撰組 『時が変わろうとも』

「酔ったのか?」

「はい、ちょっと」

しばらく無言になる。
こういうとき俺が話を振ればいいの?

考えていると

「今日は楽しかったか?」

「はい、楽しかったです。俺より楽しんでる人がいましたけど」

「いつものことだ」

いつもなんだ…

「お前は…」

「?」

どうしたんだろ?何か話したい事があるみたいだけど、話ださない。

「神埼」

「はい」

「何故お前は笑わない?何故瞳に何も映してない?」

ああ、やっぱり聞かれたか。

「この前も言いましたけど、いつか言う日はきますよ」

「何故今言わない?」

「何故でしょうね?多分まだ自分が壊れてないから」

「……」

困らせちゃったかな?

「けど、一つだけ今言える事がありますよ」

「なんだ?」













「俺は幸せになってはいけない」









そう言うと俺はその場を離れた




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