新撰組 『時が変わろうとも』
「夢の中で俺が血まみれで倒れてたのか?」
「はい」
夢の中の斎藤さんを見たときは息が一瞬止まった
「それは夢の中でだろ?俺は絶対に死んだりしない。それを一番分かっているのは神埼だろ?」
そうだ、斎藤さんは新撰組の中でも1、2番を争うほどの実力のある人だ
そんな人が負けるはずがない
「そうですね、斎藤さんが負けるはずありませんね!」
「ああ」
「でも、もし斎藤さんが動けなくなったら俺が助けますから」
「上等だ。なら俺はお前が動けなくなったら助けてやる」
「上等ですよ!」
そんな他愛な話をしているうちにだんだん眠気が襲ってきた
くぁっと欠伸をすると
「そろそろ寝るか」
「はい。おやすみなさい」
「おやすみ」
俺にはまだ現実を見てなかった。だからあんな夢を見たんだ
覚悟を決めて戦わなければ、殺られる
そういう世界に俺は来てしまった。
ならば自分の力を出しきって戦おう。
それがこの世界でするべきことであり、新撰組のためでもある
俺を置いてくれた恩返しに