新撰組 『時が変わろうとも』
発狂
バシュ!
どんどん人を斬っていく。もう自分の意識はない。誠は無意識に人を斬っていく
「ま、誠君?」
沖田が声をかけるが反応がない。
「大丈夫?」
沖田が誠の肩に手を乗せるが、誠はそれを振り払い二階に上がって行った。
「誠の目に、色が、なかった?
みんなが目を離してる隙に何があった?」
遡る事10分前
誠はまだ人を斬れずにいた。だが後ろから長州の奴が斬りかかってきた。
そして誠は初めて人を斬った
長州の奴が死ぬ前に誠に言った言葉が誠を狂わせた
「お前ら、は、鬼だ…。人を、斬っても、何も、感じない、心のない、人間だ…」
この一言に誠は狂い始める
(そうか、俺は鬼だ。人を斬る事に何も感じない鬼だ。心がない人間だ。ならもっともっと、人を斬って鬼になってやる)
そこから誠はただひたすら斬って斬って、我を忘れようとしていた
二階に上がり次々と人を斬っていく
そして最後の部屋に入ると、一人だけ窓際にたたずんでいる人がいた
(こいつ他の奴より強い。
早く斬りたい、早く早く早く!)
誠は一気に斬りにかかった