新撰組 『時が変わろうとも』

「まーこーとーくん!呑んでますか?」

最悪だ…酔っぱらった沖田さんがきた

島原に来る前に色んな人に聞いた


『酔っぱらった沖田はヤバい』と


面倒だ。何でこっちに来た。いつも弄ってる土方さんの所に行けばいいのに

「呑んでないですよ。俺お酒は呑めないので」

チラッと横を見ると頬をほんのり赤くした沖田さんが首を傾げてこちらを見ていた

か、可愛い!子犬みたいで可愛い!

思わずギュッと抱き締めてしまいそうだったから、自分で自分の腕を抱き締める

「ええー呑まないんですか?美味しいのに」

いや、逆にあなたはもうお酒呑まないでください。

俺の腕にいきなりしがみついてきた沖田さん

「沖田さん?!」

いきなりでびっくりしたから少し大きな声が出てしまった

周りを見るとみんなはそれぞれ楽しんでいる

ふーと息をはく。良かった、もしみんなが気づいたら大騒ぎだからな

突然腕にしがみつく力が強くなった

自分の腕を見ると沖田さんが小さい子みたいに腕に抱きついていた

しかも顔を腕にぐりぐりと押し付けていた

厄介だ。こんな可愛い沖田さんを俺の腕から離す事ができない

すると

「失礼します。すみんません、お客さん」

芸子さんがそう話始めた

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