アナザー・ミー
「そういう大事なことを忘れるなよ!うおっ!?」

話す暇すらない程、影達は容赦なく襲ってくる。避けるので精一杯なのだ。

「ちょっとぉ、それただのDランクの影だよ?そんなに手こずってどうすんのさ。」

そんなことを言われても、ほんの数分前まではただの一般人だったのだ。格闘技を習っていたわけでも無いのに、急に戦えと言われ出来る方がおかしい。

「君シューティングゲームの全国覇者なんでしょ?なのに何で銃を使わないのさ。」

「そんなもん何処にあんだよ!」

「右手に着いてるでしょ!?人の話聞いてた!?」

「は?」

「左腰の所にカードフォルダーがあるでしょ!その中のカードを何かそのウェルに入れて!」

影達の攻撃をかわしつつ、思いっきり後ろに跳んで距離を取る。筋力が上がっているのは、本当らしい。
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