アナザー・ミー

眩し過ぎて目が開けられない。フラッシュバンを喰らうとこんな感じなのだろうか。
目が慣れてくると、そこには見たことのある女性が立っていた。

「こんにちは。」

その女性は穏やかな笑みを浮かべながら話しかけてきた。人の事を、笑顔で撃ってくるやつが。

「てめぇ！さっきはよくm」

取り合えず一発だけでも拳を入れてやろうとしたが、体が重く立ち上がれない。まるで、自分の体重が何倍にもなったように。

「少し重力のセーフティーロックを解除させて貰ったよ。君がこれから行く場所は今の3倍くらいの重力だからね、慣れて貰わないと。」

「どういう事だ？」

「ん？別に深い意味合いはないよ。言葉の通りこれから君はリバースワールドに行くんだよ。」

「リバースワールド？」

さっきからこいつは、何をほざいているのだろうか。気でも触っているのか？

「そうだ、まず自己紹介をしないとね。私は、リバースワールドへの案内人のラヴ・ケイリー。ラヴさんって読んでね☆」