俺様王子様
「…三咲と何してた?」

「いつ?」

「休み時間…」

「あぁ〜…」

と休み時間のことを思い出して未月の目を見た。
未月の瞳は不安そうな色をしていた。
いつも強気で完璧な王子様も普通の男の子なんだと感じた。
だけどなんだかそれがおかしくて笑ってしまった。

「なっ!何笑ってんだよ‼︎」

「だって未月も普通の男の子なんだなって思ったらおかしくて」

「答えになってねーよ」

「三咲くんとは何もないよ?たまたま廊下でばったり会っただけ」

「ふーん」

「未月こそ何よ!手作りのお菓子なんてもらっちゃってさ!」

「何それ。ヤキモチ?」

そう言った未月の顔はなんだかうれしそうだった。

「はぁ?誰がヤキモチなんか焼くかってーの!」

あたしは未月を見て言った。
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