本当の居場所
8.陽人の夢
陽人と付き合って、3ヶ月が過ぎた。
今日もあたしたちは仲良し。一応。
そして、いつものように手を繋いで帰る。
「バスケ部?」
いきなり陽人の口から出た
“バスケ部”という言葉。
「そ。光に誘われてよ。入ることになった」
陽人は小学生のころ、バスケをやっていた。
結構強いチームでポイントゲッターだったらしい。
中学に入って部活には入っていなかったのが、不思議だったぐらい。
「でも、何でいきなり?」
「実は、前から誘われてたんだよ。けど俺、勉強と両立とかできる器用なタイプじゃねーし。だから諦めてたんだけど」