本当の居場所


そう思いながら目を閉じていると、

きつく抱きしめられた。


「陽人…?」


顔をあげると、目を瞑る陽人がいた。

あたしも陽人の胸におでこをつけると、

あたしの頭に陽人の頬が乗った。


「やべー…なんか、離したくねぇ」


離さないで。

そう言いたくなった。

ずっと陽人の体温に包まれていたい。

こんなに心地のいい場所はないもん。


「大好き」


耳元で囁く陽人の声が、すごく甘く感じた。


「あたしもだよ…」


陽人の特別になってから、更に想いは募った。

もう本当に、大好き…。




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