本当の居場所
11.愛しい
すぐに週末になった。
土曜日の夕方、陽人の家へと向かった。
部活の格好のままいた陽人が、なんだかかっこ良く見えて。
夢に向かって頑張ってるんだなって思うと、あたしまで嬉しくなった。
「ねぇ、陽人。ご飯どうする?」
「あー…どうしよっか。俺料理できねぇしな」
「あたし作ろっか?」
「え!? まじで!?」
ぱーっと笑顔になる陽人。
ここまで喜んでくれると嬉しいな。
「何食べたい?」
「カレー! 絶対カレー!」
「ははっ、分かったー。じゃあカレー作るね」