本当の居場所
「陽人!? やけどしてるじゃん!!! もしかして、あたしを助ける時!?」
「助けに行ってる時っ……」
痛んできたのか、顔を歪める陽人。
冬なのに、汗もびっしょりかいてる。
「バカっ!! やけどしてまで助けなくていいよっ!!」
あたしはすぐに救急隊員を呼んだ。
救急車に乗り込み、横になる陽人。
あたしも一緒に乗り込んだ。
痛みが酷くなってきたのか、息も上がってきた。
「俺はっ…さゆが一番…大事だから……だから、助けたんだよっ…」
あたしが…一番大事?