本当の居場所
あれから陽人は、年明けまで入院することとなった。
やけどの痕には、痛々しく包帯が巻かれていた。
普通に生活はできるけど、激しく腕を使う動作はできないのだと言う。
到底バスケなんてできるわけない。
それは陽人も理解してるようだった。
自分の体のことだもん。
自分が一番よく分かってるよね。
あれからあたしは、陽人に会いに行くことができなかった。
どんな顔して会えばいいのか分からない。
上手く笑えないのは、自分でも分かってたから。