本当の居場所
「俺最初、合コン断ったんだけど、紗雪がいるって聞いて、行くことにしたんだ」
優矢の目が、優しくなった。
あたしを見つめる優矢は、出会った頃みたいで。
優しい優しい顔で、あたしを見ていた。
「今こうして紗雪と一緒にいられるのが、すっげー嬉しいんだよ」
優矢の言葉に、違う涙がこぼれた。
今度は優しく拭ってくれる優矢。
これは優矢を想って流してる涙だから。
目の前の優矢が、すごく愛しく思えた。
やっぱり離れたくない。
そう思ったんだ。