本当の居場所


それからなぜか、陽人に協力してもらうことになって。


2人でいることも多くなった。


「だからさぁー」

「だってぇ……」


放課後。

誰もいない教室で

2人きりのあたしと陽人。


呆れ顔の陽人に、少し落ち込むあたし。


「なんでお前、話しかけねぇの?」

「だってぇ……」

「さっきからそればっかだな」


せっかく陽人が、あたしと好きな人を近付けようとしてくれてるのに

それに応えられないあたし。

いざ目の前にすると、何も話すことができない。




< 32 / 277 >

この作品をシェア

pagetop