きみにこい
学校が終わってから
第2の我が家(自称)のリビング。
「あたしってなんでこんなに祐真の事が好きなんだろうね?」
「………」
「意地悪だしさ、顔は物凄く良いのに口は物凄い悪いじゃん?」
「………」
「チューだって一回もしてくれないぐらいにはケチだしさ?」
「知るかっつっの。やかましいなオイそんな奴さっさと忘れれば良いだろ」
「忘れろとかあんたが言うな‼︎このハート泥棒‼︎」
声を上げて文句を言うと「あー、うっせ。真っ直ぐ帰ってくんじゃなかった」とかなんとか愚痴られた。
迷惑そうな鬱陶しそうな顔でテレビを見てる祐真。その隣で愚痴愚痴ネチネチ言ってるあたし。
「今回は?遊び?本気?浮気?」
「お前本気で俺の事好きとか思ってねぇだろ」
鋭い目でツッコむ祐真にあたしは続けて、
「だっていつも長いこと続かないじゃんか」
言うと祐真はフッと鼻で笑ったようで。
「さぁな」って言った。
そのムカつく鼻笑いにあたしの不安が倍増したのは確かであって。