きみにこい




お昼時間。食堂で1日ぶりの祐真の姿を見た。


声を掛けたかったけど何故だか足がすくんで遠くから見つめる事しか出来なかった。


あたしの持ち前の粘り強さはどこかに飛んで行ってしまったみたいで。


枯れた花になった気分。


その日の夜は帰った瞬間にベッドに寝転がって朝までふて寝した。



ただ眠って何も考えたくなかった。


祐真からの連絡も来ないし。
無視され続けても追い掛ける体力と気力がもう無い気がするんだよ。



あたしにはずっと、後にも先にも祐真しか居ないってずっと思ってたのに。



どんなに頑張っても祐真の中にはあたしは居ないんだね。




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