2D×3D
…言っちゃった。

うわ。イワが、これまでにない怖い顔でこっちみてるし。

ご…ごめんなさい…。

「え…?うそ…!うそうそうそぉぉ!」
女子高生が、すごく興奮しはじめた。
「あ…あの!先ほどの失礼ごめんなさい!!
…本当に『情』大好きなんです!私達もう読む資格ないです…!ごめんなさい!」
「いえいえ…でも、作品と私は、別なんです。あなたの『情』に対する思いを切り裂いてごめんなさい…。」
「どうしよう。作者怒ってないよね!」
「あの…図々しいのは承知ですが誰にもひろめないのでサイン…ください!」

このようすを見ていた周りの客もイワの正体に気がつき、わらわらとよってきた。

なんか、サイン会みたいに、なってしまった…。

条件はイワの存在を、姿を、誰にも話さないこと…。
でも、イワ、そんな条件さみしいよ…。
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