忠犬ハツ恋
帰り道、校門に望月さんがいた。

「誰か待ってるの?彼氏?」

「ううん、白石さんに聞きたい事あって。」

「私?」

私達は近くのファーストフード店に入った。
そこには時間を持て余した学生がたむろしていて、やっと空いた横並びの席に望月さんと座った。
2人してイチゴシェイクで喉を潤す。

「白石さんってもしかして……檜山君と付き合ってる?」

望月さんが私に話があるなんて、こういう展開なんじゃないか?とは思っていた。

「ないない!付き合ってないよ!」

「本当?…何か仲良さそうだし。」

「全然!
私も何がどうなって檜山君が近くにいるのかよく分からないの。」

それは真実。

「本当……?」
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