忠犬ハツ恋

「望月さんって東野に行ってたんだ。」

「うん。教大目指してるんだけど、学校の勉強だけじゃ受かりそうになくて。」

望月さんは高校１年にしてもう目標が決まっていた。

「やっぱり塾行くと違う？」

「う〜ん…、講師によるかな？
現国は成績上がったよ。一色先生って言う面白い先生が居るの。」

確かに一色先生の授業は面白いだろうなと思う。

「後ね、数学で筧戸先生って居て、その先生は生徒が理解するまでみっちり付き合ってくれるの。
白石さんも東野においでよ〜。同じクラスに中央の子が居ないから寂しいの。」

「うん……、私も行けるなら行きたいんだけどね…。」

大ちゃん、高1も教えてるんだ…。
大ちゃんの評価が高いのは嬉しいけど、
余り生徒に構い過ぎないで欲しいと思うのは私の我儘かな？