忠犬ハツ恋
檜山君と2人で食事を続ける。

「で?お前は体験講座で何を企んでんの?」

「…何も企んでなんかないよ。」

「俺が大ちゃんの元カノを洗えと言ったら体験講座に行くと言い出した。
東野に何かあるんだろ?
まさかと思うが元カノが東野に居るんじゃないだろうな?」

「元カノかどうかは分からない…。」

「でも元カノじゃ無いとも言い切れない…か?
非通知の相手はそいつじゃないかって?」

私は思っている事を言い当てられて黙ることしか出来なかった。

「もしそれが本当ならお前の大ちゃん最低だぞ。お前には東野に来られたら迷惑と言っておいて、自分は元カノと仲良くお勉強か?」

「だから、元カノかどうかは分からないんだってば!」

「…お前それで大ちゃんの彼女だって胸張って言えんの?」

彼女じゃないよ!婚約者だもん!!
そう大声で言ってやりたかった。

「まぁいいけど。お前の気の済むようにすれば?」

そう言って檜山君は黙ってしまった。
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