忠犬ハツ恋
家に戻りかけた時檜山君に腕を引かれた。

「何?お前、化粧してんの?」

「あ、…うん。…ちょっと午前中に…。
これも落として来るからちょっと待って。」

「アンバランスだな。
この化粧に口紅が付いてないのは。」

「…お…お昼ご飯食べて落ちたんだよ。
すぐ戻るからちょっと待ってて。」

まさか大ちゃんに舐め取られたとは言えない。
私は慌てて家に戻った。
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