忠犬ハツ恋

3日間謹慎して学校に出ると真っ先に亜希子先生に生徒指導室に呼び出された。
先ずは何より亜希子先生に迷惑を掛けた事をこちらから謝らなければ！

「亜希子先生！ごめんなさい！
ものすごく迷惑を掛けました……。」

「先生も力足らずでゴメンね白石さん。
白石さんが補導された翌朝お母さんと電話して白石さんの謹慎を決めた後、筧戸さんもわざわざ学校まで来られてね。」

「えっ？」

大ちゃんが学校に？！！

「何か問題が出て来た時はいつでも出向きますから連絡を下さいって。いいご主人だね。」

知らなかった……。

「あなたは別に悪い事をしたわけじゃないんだから、皆に何を言われようと堂々としてなさい。
先生のクラスから退学者なんて絶対に出しません！」

「………はい…。」

私の知らないところで沢山の人に助けられていた。
お母さんと大ちゃん。
亜希子先生、茜ちゃん、檜山君…。

亜希子先生は悪い事をしたわけじゃないと言うけど、私があの時大ちゃんに反抗してホテル街なんかに入り込まなければこんな事にはならなかった…。
申し訳無さで涙が出そうになる。