忠犬ハツ恋
テーブルの上に置いておいた私の携帯が流行りの曲と共に震え出した。
この曲は大ちゃんだ。
液晶にも"大ちゃん"と表示されている。
私が携帯に手を伸ばすと私の手が届くより速く一色先生が取り上げた。
「プリントやってなさい。俺が出る。」
プーと膨れる私を横目に一色先生は私の携帯に出た。
「もしもし〜美咲でぇっす。」
一色先生の私のモノマネがあまりに似てなくて吹き出した。
でも次の瞬間一色先生の顔が厳しく歪んだのを見て私に緊張が走った。
一色先生は携帯の向こう側の相手に静かに低い声で語り掛ける。
「どうしてお前が大輔の携帯を使っている?
で、どうしてここにかける?美咲ちゃんに何の用だ?」
一色先生のそのセリフに電話をかけて来た相手が詩織さんである事を私は察した。
大ちゃんの携帯を使ってかけてくるなんて……。
私の携帯は非通知は繋がらないよう設定している。だから詩織さんはこういう行動に出たんだろう。
「いい加減にしろ!
ふざけんなよ詩織!!二度とここにはかけてくんな!!」
一色先生はそう言い放って電話を切った。
この曲は大ちゃんだ。
液晶にも"大ちゃん"と表示されている。
私が携帯に手を伸ばすと私の手が届くより速く一色先生が取り上げた。
「プリントやってなさい。俺が出る。」
プーと膨れる私を横目に一色先生は私の携帯に出た。
「もしもし〜美咲でぇっす。」
一色先生の私のモノマネがあまりに似てなくて吹き出した。
でも次の瞬間一色先生の顔が厳しく歪んだのを見て私に緊張が走った。
一色先生は携帯の向こう側の相手に静かに低い声で語り掛ける。
「どうしてお前が大輔の携帯を使っている?
で、どうしてここにかける?美咲ちゃんに何の用だ?」
一色先生のそのセリフに電話をかけて来た相手が詩織さんである事を私は察した。
大ちゃんの携帯を使ってかけてくるなんて……。
私の携帯は非通知は繋がらないよう設定している。だから詩織さんはこういう行動に出たんだろう。
「いい加減にしろ!
ふざけんなよ詩織!!二度とここにはかけてくんな!!」
一色先生はそう言い放って電話を切った。