忠犬ハツ恋
………誘惑…。
それは化学よりも英語よりも私にとって苦手な分野。

「私に大ちゃんを誘惑なんてムリですよ。」

「そう?俺だったら美咲ちゃんがメイド服で目の前に現れたら簡単に理性飛ぶけど?」

「ウソだぁ!」

一色先生がそんな事くらいで理性を飛ばすとは思えない。
でも大ちゃんなら………?
……理性飛ばすどころか怒られそうだ……。

「まぁ、美咲ちゃんの健闘を祈ってるよ。」

一色先生はそう言って私の頭をグシャグシャに撫でた。
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