忠犬ハツ恋
それは確かにそうだった。

茜ちゃんはもともと大食いではないにしろ、陸上部だしそれなりに食べるタイプだ。

でも………。

試験期間中の昼休み、茜ちゃんはミネラルウォーターしか口にしてなかった気がする。
後で食べるのかな?とあまり追求しなかったけど、後で食べてる風でもなかった。

「それって……檜山君は茜ちゃんの妊娠を疑ってるの…?」

「あくまで可能性の1つだ。
でもそれ以外の可能性が思い当たらない。」

「まさか……。」

「連絡取れよ。親友なんだろ?」

「うん…。」

何かあれば茜ちゃんから連絡してくる、そう思っていた。
でももし連絡し辛くて私からの電話を待っているとしたら……?
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