忠犬ハツ恋
その日の夜私はベッドの中で1人考えた。

私はこの間大ちゃんに"赤ちゃんが欲しい"と訴えた。
もしあの時大ちゃんが私の願いを聞き入れてくれていたら……。
私が身籠ったとしたら……。

私のお父さんは反対するかも知れない。
でも私達は婚約をしているし、大ちゃんは立派な社会人だ。
最終的には出産を許されるだろう。

私と茜ちゃんを同じに考える事は出来ない。

考えれば考えるほど
茜ちゃんの今置かれている状況が不憫でならなかった。
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