忠犬ハツ恋
「美咲ちゃんに会えないことが結構大輔の精神に来てる。頭痛と吐き気を訴えてさっき早退したよ。
ホント、何というか……情けない…。」

一色先生はそう言いながら笑っていた。

恋の病かどうかは置いといて、大ちゃんは年に一度寝込む程の頭痛に見舞われる。
今回もきっとそれだろう。
そんな時大ちゃんは卵を落としたうどんを食べて眠る。
うどんくらいしか喉を通らないらしい。

一色先生は大ちゃんはさっき早退したと言っていた。それならまだ食事はとっていないだろう。

一色先生の電話を切るとコンビニで2個入りの卵を1パックとうどんの麺を買って大ちゃん家に向かった。

大ちゃんのマンションのエントランスに合鍵を使って入り、エレベーターに乗って13Fを目指す。
通路なか程の大ちゃんの部屋に辿り着くと中から女性の声がした。

ものすごく、ものすご〜く嫌な予感がした。

玄関に手を掛けると無施錠。

そっと扉を開けると女性の声は浴室の方からしている。
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表紙・目次

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