忠犬ハツ恋
大我はキッチンを覗くと昨日美咲が買って来て詩織が作りかけたうどんの麺を見付けた。

「コレ、今から作んの?
作ってやろうか?まだ頭痛いんだろ?」

「助かる、頼む。」

そのまま俺はソファーにゴロリと横になった。

「なあ大輔、1つ気になる事があるんだが?」

キッチンから大我が声を掛けて来る。
正直静かにしていて欲しかったがうどんを作って貰っているし、なるべく素っ気無く聞こえないように返事をした。

「何?」

「昨日の2限目の途中から檜山圭太が東野を抜け出した。」

どうして今ここで檜山圭太が出て来るのか?
大我の言ってる事の真意が不可解で俺は少し苛立った。

「それが?
あいつがいつどうしようが俺には関係無い。」

「お前が昨日美咲ちゃんと会ったのは何時だ?
美咲ちゃんは本当に親友の家に居るのか?」

昨日美咲と会った時間…?

「何が言いたい?
美咲は檜山と一緒に居ると?
そんな事あるわけないだろ?」
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