忠犬ハツ恋
何だか見られていた事が無性に恥ずかしくなって来た。
サクラさんはそんな私を後ろから抱き締める。

「ここからハチ公ちゃん見てるだけで切なかったもんね〜。健気でギュ〜ッてしたくなる!
今時、純だわぁ。可愛い!!」

「サクラさんとは似ても似つかねぇな。
白石の爪の垢でも煎じて飲ませてもらえば?」

檜山君の突っ込みにサクラさんがキレた。

「言ってくれるじゃないのよ圭太。
あんたには私の特製アイスティーはあげないわ。

ちょっと待っててね、ハチ公ちゃん。
今、明日の進行表取ってくるから。」

サクラさんは檜山君のアイスティーを持ってカウンター裏に消えた。
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