忠犬ハツ恋
「考えてる時間無いぞ。
急いで食べなきゃ間に合わないだろ?」
そう言われて時計を見ると確かにのんびりしている時間は無くなって来ていた。
手を合わせてトーストに手を伸ばすと大ちゃんがキッチンから何かを手にしてやって来る。
「ほら、美咲。」
大ちゃんが手にしていたのは………
チョコソースだった。
それが視界に入った途端、私の眼から無意識に涙が零れ落ちる。
私の涙は次第に激しさを増し終いにはしゃくりあげる程になっていた。
「美咲?どうした?何で泣くんだよ。」
来週には大ちゃんとの同棲がスタートする。
それは待ちに待った私の喜びだったはず。
でもこの涙の訳は……。
ずっと自分の気持ちが分からなかった。
でも今、ようやく自覚してしまった。
「もう……チョコソースは卒業したの……。」
「そうか…。お前もいつまでも子供じゃないもんな?」
大ちゃんが泣きじゃくる私の頭を優しく撫でた。
私の全身をチョコソースの甘い香りと檜山君の温もりが覆い尽くす。
私は……檜山君を求めているんだ。
急いで食べなきゃ間に合わないだろ?」
そう言われて時計を見ると確かにのんびりしている時間は無くなって来ていた。
手を合わせてトーストに手を伸ばすと大ちゃんがキッチンから何かを手にしてやって来る。
「ほら、美咲。」
大ちゃんが手にしていたのは………
チョコソースだった。
それが視界に入った途端、私の眼から無意識に涙が零れ落ちる。
私の涙は次第に激しさを増し終いにはしゃくりあげる程になっていた。
「美咲?どうした?何で泣くんだよ。」
来週には大ちゃんとの同棲がスタートする。
それは待ちに待った私の喜びだったはず。
でもこの涙の訳は……。
ずっと自分の気持ちが分からなかった。
でも今、ようやく自覚してしまった。
「もう……チョコソースは卒業したの……。」
「そうか…。お前もいつまでも子供じゃないもんな?」
大ちゃんが泣きじゃくる私の頭を優しく撫でた。
私の全身をチョコソースの甘い香りと檜山君の温もりが覆い尽くす。
私は……檜山君を求めているんだ。