忠犬ハツ恋
昼休み前5分を知らせるチャイムが鳴り、茜ちゃんと私は腰を上げた。
ふと校庭を見下ろすと校門から入って来る同じクラスの檜山圭太が見えた。
檜山君はいつも昼休みに眠そうな顔して学校に現れる。
それなのに午後の授業中も机に突っ伏して寝てばかりいた。
漆黒の長い前髪が切れ長の瞳を覆い私にはとても近寄り難い。
「茜ちゃんは檜山君と同じ中学だったよね?
檜山君って前からあんな感じなの?」
2人してダラダラと校舎に向かう檜山君の姿を上から眺める。
「檜山は昔っからいろんな噂が絶えないヤツだったね。
中学の時から女子大生と付き合ってるとか
歳ごまかしてバーでバイトしてるとか…。
真実はどうか知らないけど。」
「ふぅーん。」
「意外〜、美咲が檜山に興味持つなんて。
相手が檜山ってのが引っかかりはするけど、まぁ良い傾向だよね。」
「そんなんじゃないよ!」
ムキになって否定する私を茜ちゃんは意地悪な瞳で見つめていた。
ふと校庭を見下ろすと校門から入って来る同じクラスの檜山圭太が見えた。
檜山君はいつも昼休みに眠そうな顔して学校に現れる。
それなのに午後の授業中も机に突っ伏して寝てばかりいた。
漆黒の長い前髪が切れ長の瞳を覆い私にはとても近寄り難い。
「茜ちゃんは檜山君と同じ中学だったよね?
檜山君って前からあんな感じなの?」
2人してダラダラと校舎に向かう檜山君の姿を上から眺める。
「檜山は昔っからいろんな噂が絶えないヤツだったね。
中学の時から女子大生と付き合ってるとか
歳ごまかしてバーでバイトしてるとか…。
真実はどうか知らないけど。」
「ふぅーん。」
「意外〜、美咲が檜山に興味持つなんて。
相手が檜山ってのが引っかかりはするけど、まぁ良い傾向だよね。」
「そんなんじゃないよ!」
ムキになって否定する私を茜ちゃんは意地悪な瞳で見つめていた。