忠犬ハツ恋
受付では私が女性の参加者を確認し、檜山君が男性の参加者を確認する事になった。

その時私は箱にジャラジャラ入ったオモチャの鍵の中から女性陣に1つ選んでもらうようサクラさんに言われた。

檜山君は男性の参加者を確認しながら男性達にテキトーに手錠をかけてゆく。

「これ、何のゲーム?」

「男が自分の手錠を外してくれる女性を探し回る。すぐ見つかればいいが下手したら全部の女性を当たる必要がある。
その間に会話が生まれるから、そこからお互いの親睦を深め会おうと言う魂胆だろうな。」

「へぇ〜。」

確かに会話は生まれるかも知れない。
よく出来たお遊びだ。
でもこれって……。

「二次会ってこういうもの?」

「まぁ、二次会と言う名の合コンだな。」

私達の会話にサクラさんが割り込む。

「当然でしょ?二次会なんてゲストの新たな出会いの場よ。
『馴れ初めは友人の結婚式の二次会』って話しが世にどれだけあると思ってんの?
これは歴とした婚活です!!
だからしっかりやってよ、お2人さん。」

………そうなんだ…。
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