忠犬ハツ恋
2限目開始の5分前に教室に着いた。

「珍しいね。美咲が遅刻なんて。」

茜ちゃんが後ろを振り向きながら言う。

「どうだったの?二次会?」

「散々だよ、こりごり、もう二度とやらない…。」

私がふて腐れて2限目の用意をしていると茜ちゃんが驚きの一言を言う。

「何で?似合ってたじゃん、コスプレ。」

「何で茜ちゃんが知ってんの?!」

茜ちゃんはにやけながら檜山君の机を指差す。

「話しは全部聞いた。
檜山は朝からちゃんと出て来てるよ。」

「本当に?!!」

檜山君の机の傍には学生カバンが下がっていた。
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