忠犬ハツ恋
「お前が俺に携帯番号教えないからだろ?
番号知ってれば俺がモーニングコールして起こしてやったのに。」
「結構です!」
亜希子先生が教科書片手に今日の課題を説明し出したから2人して小声になった。
「ホンット可愛くねぇ奴だな。
昨日はあんなに可愛かったのに。」
そう言いながら檜山君は携帯を私に見せた。
檜山君の携帯の待受は…私のメイド姿だった。
「ちょっ!!いつの間に!!
それ消してよ!!」
「白石さん、元気そうね?
じゃあ、次の和訳して。」
つい大きな声を出してしまった。
それもこれも檜山君のせいだ!
前の席で茜ちゃんの肩が震えていた。