忠犬ハツ恋
「さすが檜山、ダテに大学生と付き合ってない。」

茜ちゃんが檜山君を茶化すが檜山君は動じない。

「俺の事は恋愛のカリスマとでも呼んでくれ。」

檜山君が不意に私の頭を撫でる。

「昨日はサンキュ。
マジで昨日のお前は可愛かったから。」

檜山君が突然真面目な顔して真っ正面からそんな事言うから私は照れ隠しに俯いてイチゴ・オレを口にした。

ダメダメ、私!!
褒められたくらいで許しちゃ。

「昨日のお礼と言っちゃなんだけど、
今日シャロンで荒木先生に化学を教わる約束してる。白石も来るか?」

「えっ?ホント?!」

願って止まない東野の講師の特別授業!
しかも私の苦手な化学だ。

「じゃあ茜ちゃんも一緒に……。」

「だから私は部活だって。」

茜ちゃんが書き綴っている漫画にはメイド服を着た私が描かれていた……。
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